JCO版私の履歴書 #003 親・子の片づけ教育研究所理事 江川佳代 (文字起こし)

うまくいくか行かないかわからなくても、1歩踏み出してみることが大事

今の推しはですね。川井かおる先生というハウスキーピング協会の顧問を務めていらっしゃる先生なんですけど、この先生との出会いは、ハウスキーピング協会が開催している「整理収納コンペティション」のグランプリを2010年に受賞させていただいたんですが、その時の審査員をしていたのが川井先生なんです。
先生が「知識を捨てる」という本を出されていて、私の(コンペティション)テーマが「捨てる」だったんですね。私の中ではモノを捨てるというのではなくて、お客様に対する固定観念や私の価値観を捨てることによって、そういう対応をしていくということが、片づけや整理収納アドバイザーとして必要なことだという。まとめて言えばそういう概略だったんですね。
で、この川井先生がこの本の中で潜在意識のことや固定観念のことを書かれていて、やはりその、私たちが知識によって縛られているということが書かれていて、その内容もリンクしたということと、先生自身もその、先生らしくなく、とても素敵な方で。ここから付き合いをさせていただくことになって、現在に至るといった感じなんです。
それからずっと、仕事にうまくいかない事や悩んだときには必ずこの本を読んで、原点に返るようにしているので、フセンがたくさんついているんですけど。特にここを見るという感じなんです。
そしてこの先生が新たに2020年の年末に出されたのが、この「自分と調和する生き方」という本なんです。
この15年整理収納の仕事をしていく中で、やっぱりモノとの関係性だったりとか、自分とのつき合い方というのが、モノをどうするだけじゃなくて、自分自身の生き方につながっているなぁということに、私自身も気づきましたし、やっぱりお客様を通して感じていることがすごく多かったので、またこの内容が、今の自分に言っていただいてるように思える内容だったので、今後の自分自身の生き方だとか、仕事の仕方っていうものに、さらに今、影響を感じているという本です。

同業者だけじゃなくて多くの人に推したい本ですね

推したい!推したいです(笑)
特に女性って、仕事だけしてればいいわけじゃなく、すごくあらゆることを同時にこなさないといけないということで、何となく自分が抗議性になっていることに気づかなかったりとか、自分が後回しになっていることに気づかなかったりとかいつの間にか我慢するということが当たり前になってきてるんじゃないかと思うんですね。
もちろん男性でも我慢していること多いと思うんですけど、なんかこう女性の方に読んでいただいたら、心を整えていただける1冊になるんじゃないのかなと思います。

江川さんは女性の創業支援サポートにも携わっていらっしゃるんですよね。
この業界は圧倒的に女性が多いものの、でもこの仕事をしたいなと思いつつも、その1歩をなかなか踏み出せない方もいらっしゃるので、その女性たちに背中を押していただけるような人とをいただきたい

そうですね、あの、考えてても何も起こらないので、うまくいくか行かないかわからなくても、やっぱり1歩出してみることが大事だと思う
そして明日死ぬかもと思った時に、自分はどうするかなって考えてみるのも大事じゃないかなと思うんですけど、私はそれぞれタイミングがあると思うので、自分がどうしても無理って思った時は、無理しない方がいいと思うんです。でもやりたいって気持ちが大きいんだったら、1歩踏み出してみて。出してから考えるのも一つかな。という風に思います。
辞めるのもいつでもできる。でも始めるのもいつでもできると思うので、ぜひぜひ小さな一歩でもいいので踏み出していただきたいです!

最後に、江川さんにとって片づけとは何ですか?

片づけとは人生ですね。人生そのものです。片づけ方というのは、私たちの価値観だったり、生活習慣がすべて反映されていると思うので、片づけ方、片づけと向き合うというのは自分自身と向き合うことであり、これからの生き方や人生を変える1つの大きなきっかけになるものだと感じています。

江川さんはいつも穏やか。おそらく1万人を超える整理収納アドバイザーの中でも、5本の指に入る。それほど穏やか。そして川井先生のことを先生らしくなく、とおっしゃっていたけど、ご自身も同じで、いつでもどんな時でも同じ目線で接してくれる。

江川さんを慕う整理収納アドバイザーや受講生も多く、人望の厚さを伺える。

江川さんはある意味、人たらしの様な気がします。

収録にご参加いただき、ありがとうございました。(事務局あさが)