JCO版私の履歴書 #003 親・子の片づけ教育研究所理事 江川佳代 (文字起こし)

『JCO版私の履歴書』。片づけのプロに過去現在未来の3枚の写真をもとにご自身の半生を紐解いていただく企画です。

第3回のゲストは、江川佳代さん。親・子の片づけ教育研究所理事 そして江川佳代整理収納コンサルタントオフィス代表です。

「あなたのルーツはおばあちゃんだよね」

こちらですね。

おーっ、お美しい

これはですね。約20数年前、私の結婚式の写真なんですけど、まず私のルーツということで。真ん中に写っているのが、私の母方の祖母です。
私、祖母のことが大好きで、母とはよくケンカをしていたので、よく祖母のところに本当に幼いころから高校生ぐらいまでしょっちゅう泊まりに行ってたんですね。
ケンカをしたら泊まりに行く。みたいな感じでしたね。
祖母は祖父が早くに亡くなったので、50代でひとりで、広島市内の3LDKマンションに優雅に独り暮らしをしていましたので、しょっちゅう私は遊びに行っていたんですけど、とにかく祖母は几帳面できれい好きで。結構モノはたくさん持っていたのですが、探すということはまずなくて、いつもすっきりときれいに整った生活をしていたんです。

で、今でいうラベリングじゃないですけど、箱などには全部、これには何が入ってるというのを全部書いていたり、家にあるものを上手に使って収納を考えるとか、そういうことがすごく得意な人で、ずっとそういうのを見ながら私も育ってきてたということもあって、私がこういう仕事をするベースになったのってもしかして祖母のおかげかな・・・
っていいつつ、私実家にいる頃ってお母さんにいつも「片づけなさい」と怒られていたんですよね。
で、結局いつからこうなったかというと、この結婚が機になったんですよ。
結婚をすることになって初めてその、自分で暮らしをスタートさせた。っていうところが、
結局自分が自由にできるようになったときに、たぶんこの祖母の生活や暮らし方がすごくいいと思っていたので、もちろん私の母もすごく几帳面な人だったというのもあるんですけど。

ただやっぱり一軒家とマンション暮らしではちょっと違って、私、結婚当初はマンション暮らしをスタートしたので、祖母をお手本にという感じでスタートしたことによって、遊びに来てくれる人が、「この家仕事してるのに整ってるね」とか「いつだれが来てもいいね」と言ってくれていたので、たぶんちっちゃい頃から祖母の生活を見ていて、それがこう、今の私につながっているのかなぁ・・というのと、性格的にも。
夫がですね、「あなたのルーツはおばあちゃんだよね」といつも言うんですよね。性格的にも、猫系らしくて(笑)
いつもはツーンとしてるのに、自分がこう必要な時だけ『ごろにゃん』ってする。

ツンデレですね(笑)

そう、ツンデレな(笑)
それはおばあちゃん、お母さん、あなた、そして娘にも引き継いでるから、あなたのルーツはやっぱりおばあちゃんだよね、という風に夫が言ってるんです。
おそらく性格的なものとか、暮らしに対する考え方とか価値観ていうのは、おばあちゃんからきたのかなぁと思ってます。
スタートは結婚がスタートだったんだなぁと思ったので、この写真を選びました。

実家暮らしのときは、お母さんに片づけなさい!といわれていた立場にもかかわらず、結婚を機におばあさまの暮らしに憧れたというのを実践しようと頑張ったわけですね。

あの、実はその頑張ったというほどではなくて、問題点。その時に分かったことが、モノが多すぎたなと(笑)
実家暮らしの時って、6畳の部屋を私の部屋としてもらっていたんです。その部屋の中に作り付けのクローゼットがあったんですけど、入らなくて、さらに90㎝(幅)のタンス買って、さらに1mくらいのパイプハンガー買って・・みたいな。
そんな詰め込んでいたのか!っていうことが原因で、結婚を機に必要最低限のモノしか新居に持っていかなかった。
というか本当のことを言うと、だいぶ実家に置いて行ったみたいな(笑)

あるあるですね(笑)

で、(必要な時に)取りに行ってたみたいな。というそういうことだったんですけど、結局片づけられなかった原因、その時の最大の原因っていうのはモノを持ちすぎているとなと。
そしてモノを持ちすぎていると、私はやっぱり管理ができないですし、モノが少ないと心地よく暮らせるんだな。ということに当時、23年前になんとなくやっぱり気づいたっていうのがありますね。

ではかなり早い段階で、気づいたということですよね。

そうですよね。

ご結婚っておいくつの時ですか?

30ですね。うふふ♪

じゃぁもう、お勤めされてとか、自分のお給料で好きなモノも買ってというので、結構ご実家暮らしの時は、6帖にいっぱいモノがあふれていたというわけですね。

そうですね。バブリーな時代でしたので(笑)

ですよね。(笑)

はい。いわゆるブランド系のものとか、お洋服ももちろんそうですけど、バッグとか靴とか・・・靴とかもホント50足以上持ってた感じだったので、そんな入んないですよね。

でもそれはあくまでもご自身の暮らしで、その、ものを少なく快適に暮らして、というのを実現してたら、周りから「片づけ上手ね」みたいな感じで言われるようになったと。

そうなんです。驚いたことにですね。

そう言われるようになったことが、片づけの仕事に結びついたということですか?

そうですね。実際に、というところでいうと、後からそうだったのかな。という感じなんですけど、仕事のきっかけでいうと、2枚目の写真になります。