JCO版私の履歴書 #008 おかたづけとインテリア n工房 二出川ひろよ (文字起こし)

『JCO版私の履歴書』。片づけのプロに過去現在未来の3枚の写真をもとにご自身の半生を紐解いていただく企画です。

第8回のゲストは、おかたづけとインテリアn工房の二出川ひろよさんです。

片づけのプロになるルーツは母

お~

全然顔が変わらないんです。(笑)

間違いなく二出川さんの小さなころですね。

これで顔をいじってないのも証明できたんじゃないでしょうか(笑)

この写真を1枚目に選んだ理由をお聞かせください。

ルーツということで。自分のルーツ=母なんですね。この仕事を始めたころまでさかのぼってみると、母かなぁと。でも母の写真がなくて、私の小さいときの写真を代わりに選ばせていただいた感じです。

思い起こせばお母様がこの片づけの仕事のルーツ。ということは、おかあさまが収納とか得意だったという意味ですか?

そうですね。私は本当に生まれた時からずーっときれいなお家で生活していて、それが当たり前の生活だったんですね。
で、我が家は自営業だったので、母は専業主婦でずっと家にいたんですが、本当に座っているところを見たことがないような感じでした。
朝からずっと掃除をして、家の中が終われば外の草引きをして、ご飯になればずっと料理をしているような母でしたね。
なので、母の姿をずっと見てきて、そうするのが当たり前っていう感じで育ったので、家がきれいで当たり前。だからお友達が来て「なんかすごくきれいね」って言われても、それが普通だったから、そうなんだっていう感じでした。

今のお住まいは和歌山と伺っていますけど、お生まれはどちらですか?

ずーっと和歌山です。

では和歌山のご実家がもう、割と大きいお家だった感じですか?

大きいというか普通の(笑)

結構ね、都会以外のお住まいで普通のというと、割と大きなお家ですよね

そうなんですかね。一戸建ての2階建てでしたね。

昭和の頃ですと一般的にはモノも多く、散らかりやすいお家だったと思うんですが、二出川さんのお宅はお母様が厳しくしつけもされ、お母様ご自身も本当にいつもきれいにされていた。そこがルーツなんですね。

そうですね。本当にすぐ捨てる人でした(笑)

お母様の年代はモノを取っておく世代ですよね。

今はね、80歳を過ぎたんですけど、ちょっと認知症になってきて、今は捨てない人になりましたね。

ちょっと変わったんですね。

母はいつも家をきれいにしなきゃいけないとか、掃除しなきゃいけない、片づけなきゃいけないと思っていた人だったんですけど、認知になって良かったなと思うのは、そういう縛りから解放されて、今はなーんにもしないんです(笑)
1日ほわ~んと座ってにこにこしている感じなので、認知になったことはいいわけではないですけど、そういった点では母は幸せだなと思います

義務感などでやはりその、お子さんが特に小さい頃はしつけないといけないとかきれいにしておかないといけないという、義務感で頑張ってらっしゃったんでしょうけど、今はそれを忘れてしまって楽になったという。

義務感は全くないです。何にもしないです(笑)

(笑)

今はうちのワンちゃん連れていくと喜びます。

でも結構こういうお母様のように、家が厳しくてすごくいつもきれいにしていた、しないといけなかったっていうケースって、割と両極端で。自分もそのまま片づけとか収納に興味を持ったりとかそのまま仕事にするという人と、逆になんかそこまで言われたから自分が例えば結婚したりとかひとり暮らししたときに、自由にするぞ!ってなって気づいたらなんか片づけが・・・といった具合で、片づけをしようにも大変なことになってたみたいなケースもよく聞くんですけど、二出川さんはそれが当たり前で、ここがルーツになって、結果的に片づけの仕事をするようになったわけですね。

それはちょっと違くって

違うんですか?

はい。基本的に当たり前のように過ごしていましたけど、私はすごく嫌だったんですよ。すごく窮屈な生活で、すごーく嫌でした。だから私の部屋はとっ散らかってました(笑)

そっち系ですね

すごくとっ散らかっていて、それを母が片づけるという

るあるパターンで。

もうプライベートも何もなく、部屋の中を全部触られる状態で、それはまぁ私としては嫌じゃなかったので、全部やってもらっていたんですけど、朝は服を脱ぎっぱなし、ベッドはぐちゃぐちゃ。で、そのまま行ってきます!って出かけて、帰ってきたらベッドはっきれい、服は洗濯されて畳まれているっていう生活でしたね。それが普通でした。

幼少期だったり、お母様への反発心もあったと思うんですけど。

すんごくありました(笑)高校の時とかめっちゃ反抗期でした。

想像つかないですけど(笑) そういうところを経て、お母さんが常に意識していた片づけ。その片づけのプロになろうと思ったきっかけは何ですか?

それは結婚してからですね。うん。結婚するまでは実家住まいだったので、全部母任せだったんですけど、結婚して初めて「私やらなきゃ」っていう形にどうしてもなるじゃないですか。その時に私やっぱり散らかってるの嫌いだな・・・ということに気づいたんです。きれいな方が好きだな。って。
なので、ちょっと母を思い出しながら見よう見真似で「確かこうやってたな。」という感じでやってみたら、すごくそれが楽しいってわかったんですよね。
そこから別に整理収納アドバイザーの資格があることも知らなかったんです。その頃って
近藤典子先生がテレビに出始めるちょっと前ぐらいの感じだったので、先生がテレビに出始めたらそれを夢中で見ていた感じですね。
なんて楽しいことなんだろうって思って。でいろんなグッズをいっぱい買ってきては試してみて、失敗をいっぱいしたんですけど、すごく楽しいことだなって実感しました。

プロへの一歩となるのが、資格だと思うんですけど、2枚目のお写真を拝見してもいいですか?